1. トップ
  2. 伝える・つなぐ
  3. 雑穀の歴史

雑穀米の歴史

古来より日本人の主食だった雑穀

雑穀は時代背景や主食の変化につれ、その捉え方も変わってきています。
現代の日本人の主食は白米であり、普段食される機会の少ない穀物が広く雑穀と呼ばれています。

雑穀の主な起源はユーラシアとアフリカ。この2つの大陸でそれぞれ独自に雑穀が成立したと言われています。
紀元前3000年よりもっと以前から栽培されてきたものが大半という古くから食されてきた作物です。

日本における雑穀の歴史も古く、雑穀は日本古来の書物「古事記」の中で「五穀」として登場しており、「稲、粟、麦、小豆、大豆」の起源話が記されています。「日本書紀」の中では、古事記の五穀が「粟、稗、稲、麦、大豆、小豆」の「六穀」となって登場しており、古来より日本人の基本的な食料であった言われています。

江戸時代中期・元禄の頃には、上流階級のほか江戸など一部地域で、武士や町民の間でも玄米に変わって白米を食べる習慣が広がりましたが、多くの日本人は少量の白米にひえやあわを混ぜたものを主食としていました。この頃、白米を食べていた武士や町民の間で脚気が流行し(江戸患いとも言われています)、経験的にソバや麦、小豆を食べると良いと言われていたそうです。

その後、戦後まもなくの間まで雑穀は日本各地で栽培され、多くの日本人が主食として食べていましたが、高度経済成長とともに主食が白米へと変わっていきました。日本の長い歴史の中で、主食が白米である時代はここ数十年と非常に短く、日本人の食生活を支えてきた穀物は、雑穀だったのです。

© BEST AMENITY. all rights reserved.